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[あらすじ] 非常線の女(1933/日)

元ボクサーのちんぴら襄二(岡譲二)は、昼間はタイピストをしている時子(田中絹代)を情婦にしていたが、子分の宏(三井秀男)に足を洗わせようと、直談判に来た宏の姉和子(水久保澄子)に思いを寄せてゆく。一度はやくざな自分の身を考え身を引こうとする襄二だが、宏が和子の勤めるレコード店の金を盗んだことから、その穴埋めに時子の会社の社長から金を強奪すしようとする襄二に、時子は・・・。
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アメリカ映画に強い影響を受けていた小津が、アメリカのギャング映画を意識して作った作品。当時はまだアイドル的存在であった田中絹代にやくざの情婦を演じさせるなど、戦前の最盛期にあった小津の演出がさえ渡る、日本版フィルムノワールの大傑作。日本的な情緒を撮ったと言われる小津が、実は舶来品などのモダンなものが好きだった、というのは有名な話だがこの映画の様々なディテールに、そのスタイリストぶりが伺える。

(評価:★5)

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