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[あらすじ] 八岐之大蛇の逆襲(1985/日)

若き古生物学者・桐原祥子は、ヤマタノオロチ実在説を唱える鳥取大学の教授に会うため米子へ。だが証拠となる遺跡を調査中フトしたはずみでオロチが復活し、光とともに彼女はその中に取り込まれてしまう。実はオロチの正体は宇宙人の侵略兵器で、祥子は宇宙人によって勝手に操縦者にされてしまっていた。慌てふためく彼女を尻目に、自衛隊の面々は怪獣の撃滅に、TVクルー達はスクープをものにしようと躍起になり、教授もオロチの出現にはしゃぐばかり。そしてついに米子は戦場と化した!
荒馬大介

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけの解説です。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 1981年、大阪で開催されたSF大会「DAICON3」のオープニング企画としてアニメーションが上映され、その高い技術性が好評を博した。この製作に携わった人材が2年後の「DAICON4」に向け、新たなるスタッフの確保と育成、団結と運営のノウハウを養うべく自主映画制作を立案。かくしてアマチュア映像製作集団「DAICONFILM」が誕生する。そのうちの一部のスタッフは大阪でSF専門店「ゼネラルプロダクツ」(通称ゼネプロ)を開設、両者が連携しあう形で映画制作はスタートする。

 かくしてダイコンフィルムとゼネプロは『愛国戦隊大日本』『帰ってきたウルトラマン』『快傑のーてんき』などの作品を産み出し、マニアにその名を知らしめることとなったが、1984年『王立宇宙軍 オネアミスの翼』製作にあたって新会社「ガイナックス」が設立され、プロとしての活動を開始。それに伴いダイコンフィルムとしての活動も終止符を迎えることとなったが、その集大成として製作されたのが本作であった。

 主要スタッフは既にガイナックス設立の為に東京に移っていたが、この間『ゴジラ』(1984)で東宝にバイトした経緯を持つ樋口真嗣が参加、実際の現場から“ピアノ線”や“石膏壊し”“発炎筒”を持ち込んで技術力の向上に寄与したという(それ以前は全てテグス、スチロール版、煙玉を使っていた)。製作には1年を要したが最後にBGMを付ける予算が無くなり、結局バンダイビジュアルにビデオ化権を売るという形で捻出。アマチュア映画としては異例の、メジャー会社からのソフト発売という形で発表された。

(評価:★3)

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