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[あらすじ] クレージー黄金作戦(1967/日)

博打好きの僧侶・町田心乱(植木等)は、ただ働きさせられていた会社を逆に利用しアメリカ支店へ転勤となる。彼は飛行機内でアメリカ視察に向かう議員の板垣(ハナ肇)と医師の梨本(谷啓)と知り合うが、3人は諸事情によりそれぞれ文無しになってしまう。だが心乱には奥の手があった。彼の頭陀袋の中にはラスベガスのカジノのチップがあったのだ。意気投合した3人は砂漠を彷徨いながらもようやくラスベガスに辿り着く。ギャンブラーの腕を発揮させた心乱だが、そんな彼らの動きを現地のギャング団が見張っていた。だがギャングの狙いは意外にも梨本の方にあった……。東宝創立35周年記念映画。
荒馬大介

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけの解説です。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 上映時間157分、総製作費1億9千万円という特大スケールの喜劇映画。海外ロケではハワイ、ロサンゼルス、ネバダ砂漠、そしてラスベガスと、ストーリー展開同様の移動を繰り広げながらの撮影と相成った。ちなみにハワイのシーンでは加山雄三がカメオ出演し、ネバダ砂漠のシーンでは園まりが1曲披露しているが、ロケ隊に同行しながらも二人が撮影に参加したのはこの場面だけで、多忙を極めた他のクレージーの面々にとっては羨望の種だったとか。

 中盤のクライマックスとして「ラスベガス大通りでのダンスシーン」が挙げられるが、撮影には苦労させられたという。というのも、ラスベガスの目抜き通りを交通規制をするという方法に、現地で雇ったスタッフが“現地のギャングから狙われたらどうする”と恐れおののいてキャンセルしたのだ。いつドンパチが始まるかと覚悟の上で挑んだ撮影だったが、結局何事も無く終了。リハーサルの時に披露したダンスを見て、見物人が拍手喝さいを送ったというエピソードも残っている。また話の展開上どうしても夜間の撮影をしなければならなかったものの、現地スタッフを雇うと余計に時間外手当を取られるというハリウッド方式に悩まされる羽目に。そこで現地では撮影すべきところをまず撮影し、足らないところは帰国した後、調布市にある深大寺公園の駐車場を使って撮り足した。なお当時谷啓は深大寺の近くに住んでおり、この撮影中やたらとはしゃいでいたという。

 ラスベガスでの撮影終了後、出演者やスタッフは早速カジノに行ったそうだが、さすがに映画と同じようには行かず、谷啓だけにツキが出まくったという。

(評価:★4)

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