大学や高校の学園祭で、内輪受けと自己満足、あとは勢いだけのスッカラカンの「映画」を見せられた気分だった。

役者はそれぞれ「努力」していただろうし、スタッフの「自己満足」だろうとなんだろうと、ある種の「新しさ」は確かにあったのだろう。だからといって、それだけに対して木戸銭は払えない。

人もカネも湯水のようにつぎ込んだ超高級な「Vシネ」なんて、限りある資源の無駄遣い。今のご時世水だってタダじゃないんだから。

「時代劇」というカビ臭いお座敷に、ボロをまとって泥足のまま土足で上がり込み、しがらみや因習みたいな面倒くさい物をまとめて足蹴にしたのはある種痛快だったけれど、こういったアプローチでは変化とか革新というよりはただの乱暴狼藉。

こうした無手勝流が、たとえ何かの間違いで成功したとしても、せいぜい暴力革命の覇者にしかなれないだろう。

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※無分別な子供＝「北村龍平」