[コメント] ウッドストック(1970/米)
言葉のインフレで神とはいまや平凡の同義語だが、このジミヘンの演奏こそは神がかり。そのとき最終日で客のほとんどが帰った後だったのが映画で確認できる。ミネルヴァの梟は黄昏に飛び立ったのだった。
ジミヘンの演奏が終わった瞬間、ロックは盛りを過ぎたとさえ思われる。彼は米国国歌を多く演奏しているが、このときほどいいテイクは聴いたことがない。
米のベビーブーマー世代のドロップアウトした白人中産階級は150〜300万人、ヒッピーのコミューンは71年時点で3千もあったらしい。彼等が大挙して押し寄せ、運営側が途中で入場料取るのを諦めたウッドストック。もう再現不能。中津川とは規模が違うのは当然なのだった。なお、日本から参加した成毛滋みたいな人たちは大金持ちのボンボンであり、ヒッピーではない。
ジミヘンの他はリッチー。ヘブンズとジョー・コッカー、テン・イヤーズ・アフターが出色。撮影が悪くて気持ちで観ねばならない処もあるが、それも含めた記録映画。
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