[コメント] 殺し(1962/伊)
凡作の中に光る侮れぬ非凡。
全体的には、お世辞にも成功しているとは言いがたい作品である。
謎解きの形をとりながら緊張感が持続せず、このくらいの話ならもっと短い尺でよかったのではと思ってしまう。また「美しい」と評判の映像に関しても、そう思うのは一部であり、全てにおいて素晴らしい撮影だとも思えない。
しかし、森の中の移動撮影や日照り雨の中を走る4人の男女、ダンスといったのちの作品にも見られるようなシーンや、尋問者を見せることなく声だけで処理した部分、あるいは木のサンダルの音など、部分的には当時まだ21歳の青年だったベルトルッチの侮れぬ非凡を感じる作品でもあったのは事実だ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。