この堤幸彦って監督の得意とする「遊び心」が作品のリズム感を狂わせていく。で、それが確信犯なのだから嫌になる。

料理研究家に言わせると、マヨネーズという調味料はそれ単体で既に完成された料理なのだという。カップヌードルも世界標準となった今、それは完成された料理だろう。

この作品、真面目に撮ったら結構イケてるはずです。画は綺麗だし、何と言っても頬を片方だけ緊張させて微笑む広末涼子の小悪魔的な笑みには男たちの理性を失わせる何かがある。

ストーリーだって捻ってあって面白い。私的には充分おいしいカップヌードルだった。

堤幸彦もこの数年の活躍で誰しもがその力量を認めざるを得ない地位を確保したはずであろう。なのに、この人、楽屋落ちやＢ級ギャグ等の「遊び心」をトッピングしないと気が済まないらしい。

カップヌードル＋マヨネーズ＝？　「正解はっ？」

誰かはっきりと言ってやれ、「監督、まずいですよ！」ってね。