[コメント] 新宿アウトロー ぶっ飛ばせ(1970/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
これのリバイバル上映を見に行ったとき、上映前だったか後だったかに敏八と芳雄のトークショーがついてた。
二人がそれは楽しそうに当時を語ってて(すでにおっさんだったけど)、それをかぶりつきの位置で会場のみんなと一緒になってくすくす笑いながら見た。何を話していたのかはもうさっぱり覚えてないけど、たのしかった会場の雰囲気だけはまだ記憶にある。
この日、それまではそこまで仲のよくなかったひとに「ねえ、あなたも芳雄ちゃんのファンなんだって?」と校内でいきなり話しかけられたんだよね。で、誘われるまま見に行ったんだよね。
その後も彼女はブルースレコード(by 芳雄のね)とか貸してくれたけど、卒業してからはまったく会ってない。先日、原田芳雄の逝去をニュースで聞いたときに浮かんだのは、なぜか彼女のポニーテイルと笑顔だった。
あー、時はあっという間だなあ。あの子は今頃どこで何やってるんだろうなあ。やっぱり結婚して働いたり子育てしたりしてるのかなあ。
ほんと時の流れは早い。小学生の頃にドラマで見て以来ずっとずっと好きだった原田芳雄だって、いつだって当然のように存在してた原田芳雄だって、もうこの世にはいないんだ。
原田芳雄がいなかったら、ツィゴイネルワイゼンだって見なかったし清順のことだって知らなかった。そもそも邦画に興味を持つことさえなかったかもしれない。ありがとう、芳雄ちゃん。ありがとう、ありがとう。
最初から最後まで、ずっとずっとかっこよくいてくれて。最初から最後まで、素敵な作品にたっくさん出てくれて。
今日ようやく大鹿村騒動記を見に行くことができて、あらためて原田芳雄の素晴らしさに感動した。そしてあらためて、彼の存在に、彼の作品に出会えたことに感謝した。
ありがとう、ありがとう。ありがとう、ありがとう。
他の言葉は何も浮かばない。ありがとう、ありがとう。ありがとう。
本当に、本当にありがとうございました。
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