[コメント] 奴らを高く吊るせ!(1968/米)
いろいろと中途半端な出来ながら面白いことは面白い。イーストウッドがこの後何度も繰り返すことになる「痛めつけられ〜リベンジ」パターンのエッセンスがこゝにあるという見方もできるし、何よりもこの当時の彼のハンサムぶりに目が釘付けになる。
画面も全体に綺麗な発色で西部劇としては少々綺麗過ぎると云えるぐらいだ。私は縛り首の処刑がお祭り騒ぎになる場面が一番の見どころだと思うのだが、このモブシーンの人々の衣装、その色調も美しい。このシーンでのイーストウッドの行動(というか性的衝動)の不道徳さがウェインやクーパーでは成立し得ない彼らしい面白さだ。また敵役、エド・べグリーやL・Q・ジョーンズ側の関係性やリンチを行ったことに対する自省がきっちりと描かれている部分もこの映画を一筋縄ではいかないものにしている。
中途半端な出来、という部分をあげつらうといろいろ云えると思うが、帰結の曖昧さ以上に、ベン・ジョンソンとデニス・ホッパーの扱いの中途半端さが大きい。ホッパーは特出というレベルだからこれで良いのかも知れないが、ジョンソンの退場のさせ方は、科白で片付けられるだけって、どういうこと?と思ってしまう。ブルース・ダーンの行動もよく分らないが、イーストウッドとのファイトシーンがあり儲け役。
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