[コメント] ルールズ・オブ・アトラクション(2002/米=独)
これぞ青春映画だ!! 青春とはその渦中にいてヨリ時系列で物事を考えられなくなるものなのダ!
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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観客に媚びていない。かといって喧嘩を売ってるわけでもない。斜に構え過ぎず、ふざけ過ぎず、系統立てていない。人生は振り返って思い出して語ったり綴ったりしてはじめて時系列に足跡を残してきたような気になるのだが、そこには美化や忘却やねつ造や妄想なんかが入り交じって、勝手にドラマ仕立ての思い出になっていたりするものだ。
今までの青春映画と呼ばれる作品の大半は、その創られた思い出をより意味のあるものにしようとしているように見えた。だから気恥ずかしさを感じたり、説教臭く感じたりしたのかもしれない。
しかしこの作品はどうだ。
「みんな馬鹿だよね。昔も馬鹿だったかもしれないけど、今も馬鹿だよね」
と言っているような気がする。映像は凝っている反面、物語はシンプルきわまりない。そうなんだ。自分達だってそんなに複雑な人生を送ってきたわけではなくて、この映画の登場人物たちのように、勝手に自分で複雑にしていただけじゃないか。なんて思ったりすることができる。
だからといって「そうそう、わかるわかる」という作品でもなかった。共感と言うよりは、反芻のきっかけとなったというか。一方で、痛快であり爽快でもあったのだな、これが。
言葉で語るのが馬鹿らしくなってくる作品であることは確かだ。
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