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[コメント] キートンの北極無宿(1922/米)

‘夢物語’という枠組みでナンセンスな設定を手にするも作為の妙には当たらずSO-SO
junojuna

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 意欲的なパロディ作品であったのか、シーンの強度を狙ったスケッチ集といった趣であるが、初めから脈絡を放棄したその設定のために作為の配分の妙というものが利かず、そこそこのフィルモグラフィとなった作品である。ロバート・フラハティ極北の怪異』、エリッヒ・フォン・シュトロハイム愚かなる妻』など、当時の大真面目な顔した作品を手玉に取るやり方はパロディの正道を行く真っ当な仕事であるが、しかし、現在からそのパロディを見ればまだまだ手ぬるい。それに合わせて劇はストーリー不明の展開を見せ、オチが映画館で今までのは全部夢でしたとなるところ、キートンここにきてアイデアが枯れたかと思わせて残念な結果であった。ひねりがない。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)赤い戦車[*]

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