[コメント] 青春デンデケデケデケ(1992/日)
大した取り柄もない田舎のガキが、ただ自分たちの好きなことやって、結局大した取り柄もないまま大人になっていく。ただそれだけの話なのに、なんでこんなに泣けるのか。それはわたしがその大した取り柄のない大人の一人だからだろう。
文化祭のあと、鍵を後輩に渡してしまったことを知りながら、部室のドアを開けようとするちっくん。そこで今までどんな場面でも明朗な声でなされてきたナレーションが、急に現実の主人公の放心したような低い声に取って代わられる。
「……したがって僕には入れない」
ああ、お祭りは終わったんだ、ということの意味がガツンと心にのしかかる。はめをはずしまくったシーンと、こういう抑えた静かなシーンのバランスが見事にとられた本当に美しい映画。おいらも高校時代ロックやってりゃよかったよ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。