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[コメント] レッズ(1981/米)

"Voice of Old People"、もしくは一人の女性の生き様。
Chie

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭からいきなり、老人たちが聞き取りにくい声でインタビューに答えている。サイモン&ガーファンクルの「老人の会話」のようだ、と思いつつ見ていると、どうやらあるカップルについて話しているようだ。

この映画は、革命や共産主義や社会主義やコミンテルンや戦争の話ではない。一人の女性が、いかに自分らしく生きようともがき、あせり、一人の男性を愛したお話である。

ルイーズは、自立心が強くて、自分の力を試したいと思っているのに、ジャックとニューヨークで住み始めると、思うような記事も書けないし、売り込みも出来ない。「自由な女性でありたい」という思いと現実の自分との剥離が切ない。ジャックが留守の間にさみしくて浮気しちゃったり、もがきつつ、家を飛び出して一人でパリに行ったことで、やっと自分を持てたのだろう。最近、色んな女の人たちの生き様を見たり聞いたり読んだりすることが、面白いので、この映画も色々考えさせられた。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ぽんしゅう[*] ナム太郎[*]

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