[コメント] 突撃(1957/米)
戦場の臨場感を縦横無尽に表現するカメラワーク。狂騒の酒場を次第に癒す女性の歌。心が洗われていく兵士達の顔、顔、顔。そして彼らは再び戦場に・・・。当時若干29歳のキューブリック。あまりの才能に恐れ慄く。
まだスタンリー・キューブリックに人間らしい「熱いハート」があった時代の作品。希代の反骨俳優、カーク・ダグラスと組んだせいもあるだろうが、後の彼には想像もできない程にストレートな反戦映画。
人物も背景も自身の映像哲学の添え物としてしか考えていないような後の薄ら寒い作品群よりも、まだエモーショナルな人間心理を描いていた(描かされていた?)この時代のキューブリック作品の方が好きだ。ある程度、作品に制約や注文をつけれる第三者がいた方が、娯楽映画としては面白いものが出来るのでは?60年代後半以降のキューブリック作品を見ていると、しきりにそう思う。
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