[コメント] 女囚さそり 701号怨み節(1973/日)
刑事たちが結婚式の控え室を見て回る。その中に、さそり−松島ナミ−梶芽衣子がいる。矢張り、前作(『女囚さそり けもの部屋』)と同じように、洋裁関係の仕事をしてるのだ。彼女は案外あっさりと逮捕される。しかし、車で護送中に、運転手の顔(目)に白い薔薇の花を刺して自動車は木に激突。脱走する。
続いてストリップ小屋。レズビアンショー。照明係は田村正和だ。嬢の渡辺やよいが云い寄る。渡辺はシリーズ一作目、三作目に続いての続投だが、本作では、役柄の割にはヌードシーンが一切ない扱い、というのは不思議。前作であれだけ胸をさらけ出していたのに。ただし、登場シーンでは、田村のズボンのジッパーを開けて中に手を入れる。渡辺は、あんたのこれ、とろけてる、と云う。田村はED(勃起不全)という意味だと思う。
そして予想通り、田村が梶をかくまうという展開だ。彼は昔、学生運動の闘士だった。当時、細川に捕まり、拷問に合い、仲間を売ったという過去がある。その時痛めつけられた名残りなのだろう、歩く時は跛行しているし、体には酷い傷が残っている。EDも拷問の所為か。そんな田村だが、梶とは関係を持つ場面がある。シリーズ通じて、逃亡中のさそりが男とすすんで情交を結ぶ、という場面は初めてだと思う(第一作で犯罪者となる前に夏八木勲に抱かれる場面はある)。もっとも本作でも、梶は第一作のようには胸を見せることはない。
また、田村と梶が2人で共謀して細川の自宅で彼の妻を人質に取る場面や、警察の闇資金(?)を乗せた乗用車を襲撃する場面なんかもあり、これまでのシリーズとは異なるアクション映画の雰囲気が出ている。襲撃前に、レモンをかじる、という演出も青春アクションみたい。ただし、襲撃の顛末は随分といい加減な演出に感じられるし、田村の母親として初井言栄が出て来て、田村と2人で泣きの芝居を続けるシーンは醜悪だ。
この辺りでテンションがかなり下がってしまうのだが、終盤の刑務所シーンは少し盛り返す。こゝも、これまでのシリーズ作品と異なり、所長は楠田薫で、刑務官(看守)も皆女性という刑務所なのだ。さらに看守長の森秋子がセクシー担当という扱いには驚いた。こゝまで、ストリップ小屋のシーンその他で女性のヌードは何度か出てきたが、主要人物で脱ぐのは、森だけだ。しかも、細川の部下たち(警官たち)から蹂躙されるというのだから面白い。ムチャクチャだが、テンションは上がる。
#備忘でその他の配役等を記述。
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