[コメント] 半落ち(2004/日)
この映画には行き場を失った家族愛が存在する。ありきたりな恋愛映画より、人生ずっとつきあっていく家族愛を再確認させてくれるこんな映画こそ大事なんじゃないだろうか?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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読者にはホンワカしたタダの新聞記事が、白血病で子供を無くし、アルツハイマーに蝕まれる妻にとってはとてつもなく輝いた記事に見えただろう。 夫にとっても愛する妻の日記からその記事を見つけたからこそ、生きる道を見つけられた。きっと妻も生きることを望んでいるはずだ。この2人にとってこの記事こそ生きる、いや生きていた証なのだ。
そして数々の梶の優しさ、ゴシップ記事に対処できるよう明け方に出頭したこと、警察をかばった供述、妻への優しさ、そして何より生きてきた証である少年に被害がいかぬよう配慮したこと。 これを受けマスコミも謎の二日間を記事にせず、護送官や志木も心動かされる。 「いきてください」 死んだ息子でさえ、生きていると錯覚する妻が夫の死を望むことなどない。 この「いきてください」のフレーズは皆の願いであるはずだ。
ラストの寺尾聰の唯一の笑顔と楽しい家族がとても切ないものを感じさせる。
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