[コメント] サンセット大通り(1950/米)
キートンファンにしてみれば虚しいことこの上ない…。しかしチョイ役で出演することが彼なりの皮肉だったのかもしれん。この話、立派なフーダニットミステリだけど、それを微塵にも感じさせない「男と女の光と影」の描写が素晴らしい
ワイルダーのフィルムノワール。
その緻密で大胆且つ、単純な話には終始圧倒されてしまった。
考えてみれば、ジョーの何気ない理由が彼女の邸宅へと足を運ばせることになる。最初は明確な目的は何も無かったはずだ。
一人の女、運命の女とも呼べるノーマとの出会いが、彼を徐々に変化させていく。同時に彼女の歯車を狂わせていく。
何か特別な出来事が起こっていたのではない。ただ自然の成り行きを淡々と描いていただけだろう。
その辺がワイルダーの手腕か。
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キートンもまた、ノーマのようにトーキーと共に俳優人生の衰退を迎えてしまった一人である。トーキーの押し寄せる波には逆らえなかったのだ。
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