振り返ってみるとメッセージ性の無い映画なんだが、しかしこれがどうも印象強く残る映画だ。これはやはり、クドカンのセンス光るユーモアを認めざるを得ない。商店街という何気ない設定に、一人の女子大生。ナゼあそこまで笑ったのかといえば、やはり「間」が上手いからだろう。コントのような言葉の掛け合いからうまれる絶妙の「間」。劇団出身の俳優が多いからか、度々行われるおっさん達の集会は、まるで舞台上で繰り広げられているかのよう！あれには参った。クドカンにはまるで拘りの無い自分も、少しずつだが、彼の魅力に取り付かれようとしている…（笑

パン屋店主・沼田の突然死には戸惑うところ。あれは笑い飛ばすトコなんだろうが、ちょっと頂けない。笑い飛ばす以前のところで留まっている。劇場では笑っている人もいたが、確実に引いている人もいるんだろうなぁ…と思ってしまった。三宅裕司も面白い演技してたのにねぇ。そもそも、死なす必要あったか！？エンドロールの沼田さんを見て、ちょっと哀しくなっちゃったじゃないか（笑

田中麗奈は初のコメディ。ちょっと意外な気もしたが、振り返ってみればドラマが多い彼女。『東京マリーゴールド』もストーリー自体は「終わってみればコメディ」みたいな感じだったが…あれも列記としたドラマか。そんな彼女、すごくハリのある演技をしている。少々貫禄のある（？）声質に、何かと聞き取りやすいセリフ。意外にコメディ向きなのかも？…しれん。ほんと、予想以上に見応えが…（ここぞとばかりにミニスカートを身にまとってるのもグッドぉぉぉ！

そんなわけで、この作品から沢山の元気をもらった。「あー、もう、こんなこと気にしてられっか！」と、ちょっと楽観的にいってみようかしらん♪…とも思えたくらい（＾＾；