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[コメント] 下妻物語(2004/日)

まるで違う変な雰囲気の二人に築かれる言葉無様(無用)の熱い絆、それが何より爽やかだ。
あき♪

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







例えば、ここで彼女達に 「君達は似ているね、ロココであれバイクであれ自分の好きな事に 自分の誇りをかけて行動していると言う意味では君達は似た者同士だね」 などと言えば、 イチゴは「ペッ、ウッセーな、ナメんじゃねぇよ!」と頭突き一発昇天コース、 桃子に至っては恐らく空を飛んでいるだろう。

つまりイチゴは高体温炸裂症、桃子は低体温飛空症な二人なワケだ。

そんな違う二人でも何故か何故か引き寄せあう、もちろんそれは自分の匂いと同じ匂いを持つからだ。 それは妥協の無い性格であるところに依拠しているだろう、我慢ならない事など我慢はしないするくらいなら一人で気持ちいいほうが良いと言う匂いだ。

そして、それぞれが相手の世界に足を踏み入れるところが描かれているのも好ましい。 イチゴにとっては失恋して泣くところ。 強がって突っ張って生きているイチゴが音も無く泣くところは何気にグッとくる。 桃子にとっては今までロココの貴族として生きてきたのがいきなり伝説のヤンキーヒミコの娘になるところだろう。(こちらはドッと笑ったが) 二人が各々相手の世界に抜き身で足を踏み込んでいる、この辺がかなり好ましかった。

そして、最後 「この借りは返さないぜ、いや返せねェよ」 ココも最高でこれまでに二人が築き上げた絆の強さが見てとれ、かなりスカッと爽やかな気分だ。 今まさにそこに二人だけにある絆、それがとってもかっこ良くも羨ましく見れる。

最後にもし私が、「君達はマブダチ同士だよね?」 などと言う質問を二人にすれば、 イチゴはツマンネェ事聞くんじゃねェよ!、と言わんばかりにやっぱり頭突き一発昇天コース、 桃子はやっぱり空を飛んでいるだろう。 ツマラナイ理屈には興味が無いわと言わんばかりに。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)水那岐[*] シーチキン[*] べーたん

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