[コメント] 家族ゲーム(1983/日)
この閉塞感からあなたは抜け出せましたか?
この映画の各場面は閉塞感あふれる画面が多い。 唯一、終盤の夕焼け空の場面だけが、その向こうに続く世界を見せてくれる。(見事な美しさである) しかし、松田優作はこんな映画でもハードボイルドだね。彼の息子らが役者として面白い存在になってきている現在、彼は日本の俳優として希有な役者であったことを再認識させられる。
この映画が提示した「家族」に公開当時は戦慄したものだ。もはや日本に「東京物語」のような日本の家族は無く、テーブルに横並びでそれぞれが向き合わない家族になってしまったと。
しかし、あれから20年以上たった今ではどうか? もはや同じテーブルで食事を一緒に並んで食べることすら無い、もっとバラバラになった家族ゲームを私たちはしてないだろうか?
結局、この映画の閉塞感から抜け出して成長することはできなかったのかもしれない。
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