[コメント] 八月はエロスの匂い(1972/日)
この前後の作品を観れば分かるが、藤田敏八は状況に根ざした物語の中でしか人間を描くことができない作家なのだ。大和屋竺が作り出した、背景をなくし肉体で思考し浮遊する女と時代や社会に正対できない男、という観念描写がまったくできていない。
(ぽんしゅう)
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