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[コメント] 青銅の基督(1955/日)

いやあ、これは大真面目に作られているのだろうが、だからこそ、変態的部分が面白い。何と云っても、ポルトガル人神父を演じる滝沢修だ。登場から実に演劇的大芝居だ。捕らえられ、拷問にかけられるが、役人が三井弘次で、悪役だがカッコいい役。
ゑぎ

 滝沢の大仰な演技をさえぎる三井の叱声、何をしゃらくせいこと抜かしてやがんだい!みたいな。これがスッとする。滝沢は水飲みたさに転ぶが、転んだ後の変貌ぶりも素晴らしい。役人として取り立てられた後の佇まいの気持ち悪さ。丸山町の遊女、山田五十鈴に入れあげ、山田の足を舐めるシーンもあるのだ。

 一方、タイトルにまつわるお話は鋳物師の岡田英次が導く。彼は、香川京子が演じるキリシタンのモニカに夢中であり、登場から熱烈にアタックする役。その癖、キリスト教は信じない現実派。香川に、有りもしない夢を見ているんだ、と云う。優秀な鋳物師なので、三井の手下、信欣三に騙されて、青銅のキリスト像を作るのだが、これが踏み絵に使われることになる。

 その他配役では、信欣三の仲間に堺駿二がおり、三井に使われ、出たり入ったりして滝沢に絡むが、ちょっと中途半端な役で残念。コメディリリーフでもない。あと、丸山町の場面で、野添ひとみも出て来るが、パッとしない役。他にも馬渕晴子が顔をみせるが、こちらは、ほとんどエキストラレベルだ。終盤、滝沢に対抗する神父の役で薄田研二がワンシーンのみ登場。この人は、いつもながらだが、西洋人役がよく似合っている。そして、ラスト、捕らえられたキリシタン達が青銅のキリスト像で踏み絵をさせられるシーンで、奉行として山形勲もこゝのみの出演。

 さて、ラストの磔刑シーンは、禿山の斜面に想像以上の数の十字架を並べた造型で、ちょっとこの画面には吃驚した。引きの画は圧巻。しかし、画面造型で驚かされるのは、こゝぐらいだが。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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