[コメント] スウィングガールズ(2004/日)
音楽における「勝利」は、スポーツのそれとはだいぶ違っている。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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困難に打ち克つドラマがないことを不服に思う向きもあるようだけど、これはこれでいいと思う。厳しい練習を見せられてしまうと、最終的に「勝利」してくれないとすっきりしない。そうなると、このエンディングのように、「東北音楽祭(コンクールではない)、みんな盛り上がったねぇ」では物足りない。
あるいはこの映画に続編ができたとして、「スウィングガールズの前に立ちはだかる、強力なライバル楽団出現!」・・・というのも、ねえ。かなり違和感がある。「勝つ」ために音楽をするという図式が、すでに居心地悪い。「勝つ」対象が他者であれ、あるいはおのれ自身であれ、それはスポーツの勝ち方なのだ。ビッグバンドジャズの最終到達点は「私も踊るし、みんなも踊らせちゃう」である。「何かに勝つ」ことじゃない。
(蛇足)ストーリーが荒唐無稽に見えるのは、キャラ設定が原因。主人公が女子高生というところに無理がある。小学四年生くらいがふさわしいと思う、現実問題はさておき。
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