[コメント] 詩人の生涯(1974/日) - 更新順 (1/1) -
公房を絵解きするのではなく入念にトレースしただけの感がある。疲弊した老母の顛末はサディスティックでシュールだが、階級社会が降りしきる雪に覆われ消失する様は淡いロマン主義的な夢想であろう。切り絵がもたらす説話性が適合しすぎて意外性もない。 (けにろん) | [投票] | |
ト書きは公房の引用なのかね。展開が少々強引な気がするが(彼の作品は夢から出来ているからいつも強引だけれども)。川本作品自体は佳い。☆3.8点。 (死ぬまでシネマ) | [投票] | |
川本喜八郎はれっきとした映像詩人だと思う。なんという叙情性。安部公房の世界観をしっかり体現しているところも素晴らしい。 (づん) | [投票] | |
しんしんと降り積もる雪。画面は静かで、空は重く、暗く、冷たい。人々の心はなおさら。あの、人の血の色をしたジャケツは、なんて鮮やかで、なんて優しさに満ちていたんだろう。春が待ち遠しいのは明るく、暖かだったからなんだ。 (にくじゃが) | [投票] |