[コメント] フラッシュダンス(1983/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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日中、現場で働いて、夜はショーダンス、自転車でしゃかしゃか家に帰って、夜な夜なダンスの練習。こんなハードメニュー普通あり得ない。それでも観ていて疲れないってのは、どうしたことでしょうか?
ずばり、呼吸ですね。呼吸をしているんですよ、この映画。躍動感溢れる描写のあとにさり気ない会話を挟んだりして、なかなか侮れません。ちょうど彼女がダンスでスローテンポからモーションに入るように・・・。 モーションの切り替えが呼吸になっているんですね。観ているこちらの筋肉も疲れずに徐々に反応してしまいます。
もう一つ。現場的描写をしつつもブルーカラーを押し出していないのも良いです。これが若さと相まって更にモーションを演出しています。
ちょっと気になるのは、オーディションの受付で彼女が怯んだところ。受付担当の申込書に記すスクール歴云々の説明がなくても、彼女の感じた壁を部屋に入ってからの状況(モーション)の変化で伝えてほしかった。て、ゆーか、あの説明はないほうが絶対にいい。
ラストのダンスでは、一度ダンスをやり直し、それから一気にリズムに乗り(壁を乗り越え)ますが、これなども実にうまいモーションの切り替えだと思いました。
ただ、踊っているのが本人でないとは知らなかった。別人となると、「それで、いいの?」と言いたくなってしまう。映画的には良かったんですけどね・・・。
<<余談>>
ゴム鞠のような筋肉といえば、かのブルース・リーを思い出します。その死後発表された『死亡遊戯』では、大部分のシーンを別人がリーを演じていますが、ファン的にそれを許せてしまうのは、それでも映画化してくれた感謝と、やはり肝心の部分がブルース・リーだったからですね。
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