[コメント] エターナル・サンシャイン(2004/米)
記憶自体(記憶の中の登場人物)の意思が、自分自身を支配する。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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単なるラブストーリーの映画かと期待せず観たら大びっくり。『ウェイキング・ライフ』以来の衝撃を受けそうになった。いやむしろラブストーリーにまとめている点においてこちらのほうが映画としての完成度に軍配があがるかも。
個人的には最終的な大団円がイージーに思えてならないが、僕が追い求める<記憶と戦う映画>の中では上位ランクインに値する。脳の中にある記憶というものを物理的な存在として扱っている科学者(医者?)と、その記憶を持つ持ち主の人間、それに加え記憶自体(つまり記憶の中の登場人物)、という三者の視点をきっちり整理して解析して描くあたりなかなかにくい敬服もの。そして記憶自体(記憶の中の登場人物)が最終的に何よりも強い意志として人間をつかさどっているという結論は、まさに僕好みの趣向です。記憶をモチーフに変にサスペンス色濃くしたり、ハードボイルドに仕立て上げる映画より好感のもてる映画と言えます。ただし基本的に恋愛を軸にしてお話を展開してるぶん、逆に少々緩い映画という印象は残ってしまいます。科学者(医者?)達にまつわるエピソードはやや余分なお話にも見受けられるが、結末からの逆算をすると必要不可欠ということになるのかな。僕がもっと若ければ大絶賛かも。
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