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[コメント] 2046(2004/中国=仏=独=香港)

これぞウォン・カーウァイの集大成。際立つ新しさは無いものの、梅林茂の音楽やクリストファー・ドイルの撮影、トニー・レオンを始めとする素晴らしい役者陣に支えられ、60年代の香港を背景に人間ドラマが交錯する。
牛乳瓶

ウォン・カーウァイの美の世界に酔いしれた。素晴らしい傑作だと個人的には評価しているが、トニー・レオンが劇中書き綴る、SFパートはいらなかったのではないか。トニー・レオンにのみ焦点を当てて描いた方が、更にシンプルな良作になったと思う。

トニー・レオンはもう格好良くて、大変濃厚な演技。チャン・ツィイーも大変伸び伸びとそして生き生きと演じていて、好感を持ちました。木村拓哉さんの演技はどうも鼻について仕様がなかった。ウォン・カーウァイの世界観とは合わないですね。コン・リーは恐らく本作がカーウァイとの初顔合わせだと思うが、まるで「台風」のように物語の終盤に登場してきて、一気に作品を盛り上げ、跡形も無く消えていく…そんな演技でした。

梅林茂の音楽も作品と完全にマッチしており、クリストファー・ドイルの撮影は『花様年華』の時には及ばないも、60年代の香港を見事に映している。

次作はアジアを飛び出してノラ・ジョーンズ主演で映画を撮るとの事で、彼の撮るアジアが大好きだった私には残念ですが、楽しみにしています。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ゑぎ[*] きわ[*]

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