[コメント] ソウ SAW(2004/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ゴードン医師(ケーリー・エルウェス)が携帯電話を取るために足を切断する際に、ワイシャツを脱ぐシーン。私はそのとき「ああ、ワイシャツで携帯を寄せるんだな。」と思いました。
そしたら、何と止血のためにワイシャツで足首を縛り、切断しはじめるではありませんか!
「ばっかじゃねーの!?」
ワイシャツでとどかなければ、Tシャツもあるし、ベルトだって使えるだろ! 医者なんだから、もうちょっと頭を使ってくれよと思っちゃいました。
それともう一つ不満なのはラスト。結局みんな殺されちゃうんだけど、犯人の意図はさっぱり分からず終い。犯人が人を嬲り殺すような行為に走ったきっかけは何なのか、何の意図があってこんな卑劣な行為をしているのか、ある程度納得がいく説明があればラストでみんな殺されても仕方無いかなと思えるが、全く罪の無い人間まで殺しているのに(もしくは殺そうとしているのに)、何の説明も無く終わるのはとても気持ちが悪い。理由も無くシリアル・キラーになっちゃうというのは、納得できないな。行為が残虐過ぎるし。
優秀なホラーやサスペンスというのは、そういった心の影の部分を上手に浮き彫りにしている。だから、知らず知らずのうちに、感情移入してしまうのだ。それに比べると、この映画は、恐怖以外の心理描写がきわめて少ないため、見ている方としては傍観者感しか味わうことができない。シナリオが技巧的なのは認めるが、残念ながら、もう一度見たいとは思えない映画だった。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。