コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ショーン・オブ・ザ・デッド(2004/英)

コメディ映画としては及第点だが、ゾンビ映画としてはやや期待を裏切られるかも知れない。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







大人になりきれない男の活躍を描いたコメディ・ゾンビ映画。

ゾンビ登場までの展開は従来のゾンビ映画と大差ないが、この作品の場合、主人公たちの周辺では徐々にゾンビに侵略される様子が描かれているのに、主人公たちは全くそのことに気づいていないというギャップがなかなかいい味を出している。またゾンビを倒すシーンでの笑いのとり方もなかなかうまく、頭部を破壊するとゾンビが死ぬことを知ったショーンとエドが家の中の持ち物や収集していたレコードを投げてゾンビを撃退しようとするシーンや、パブでクイーンの曲に乗せてショーンたちがパブの主人のゾンビを撃退するシーンは結構面白かった。

ただ、全体的にコメディ色をかなり重視しているため、従来のゾンビ映画のようなゾンビが迫ってくる中を逃げるという緊迫感や仲間を失うことへの悲壮感、ヒーローものとしてのカタルシスといったものがあまりないため、ゾンビ映画を期待すると裏切られるかもしれない。またショックシーンも予算上の都合か人間がゾンビの餌食になるシーンなどがあまりないため、出来はいいが、ややインパクトに欠ける。その点は『アンデッド』を見習って欲しかった。

ラストはジョージ・A・ロメロ監督の『死霊のえじき』を意識したような感じで、ゾンビと人間の共存という新しい方向性を感じさせる終わり方でよかった。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)tkcrows[*] ミュージカラー★梨音令嬢[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。