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[コメント] ショーン・オブ・ザ・デッド(2004/英)

ロメロ版を観ないと確信を持って言えないのだけど、「zから始まるアレ」と頑なに"zombie"の呼称を避けるのは、ロメロへの敬意と共に"living dead"という呼称が醸すイメージを重視するからだろう。「蘇った死体」、ではなく「死んだように生きる生者」。だからアポカリプス以前も以後も、世界はさほど変わらない。このコンセプトを踏まえた諧謔的な開幕と終幕は傑作。
DSCH

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「オマージュ」というよりはお約束のトレースに沈む中だるみが惜しいが、この真面目さがなければ終幕の諧謔が生きないという葛藤がある。本家を観たこともないのに明らかに「お約束」とわかるのがキツい。

「終末に遊ぶ」イメージで言えば旧世界のレコードを投げつけるシーンが面白いが、役者の格を含めて『ゾンビ・ランド』が上を行っている。クイーンの起用も若干陰惨な影が勝ってしまう。

グラインド・ハウス』の縁があるとはいえ、タランティーノが積極的に「いいね!」する理由はよく分からない。急激なズーミングの多用とか編集のリズムとかそのへんでしょうか。面白いし上手とは思いますが、個人的に100回「いいね!」しても足りないタランティーノの格にはまだまだ及ばず。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)おーい粗茶[*]

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