[コメント] ビフォア・サンセット(2004/米)
予告編を見て、明らかにジュリー・デルピーは小皺が増え頬がこけていて、歳をとったなと実感させられた。だが、実際に作品を通して観ると、歳をとったのではなく、歳を重ねたのだと気がついた。(レビューは本作および『恋人までの距離』のラストについて言及)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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二人が出会って、街を歩いて、会話して、という構造が『恋人までの距離』と対を成している。
『恋人までの距離』と同様、最後の最後に二人の正直な気持ちがぶつかり合うころも類似している。しかし、本作の場合は、二人は冷静さを取り戻し、実際には時間がないにもかかわらず、彼女の家で彼はゆっくりと彼女の歌を聞き微笑む。このラストシーンの存在が、それぞれつらいことを何度も経験してきたにもかかわらず、心の余裕を得た二人が素敵に歳を重ねていったことを想起させる。それとともに、監督リチャード・リンクレイターの手にかかった作品が一定の成熟を得たことも感じさせた。前作と併せて人に勧めたくなる秀作だ。
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