[コメント] 忘れられた人々(1950/メキシコ)
鶏の映画。まず、冒頭からまるでリアリズムを志向したようにみせかけるが、盲目の芸人が少年達に襲撃されて地面に倒された後、黒い鶏が突然現れる。こゝから不条理な画面が随所でリアリズムを浸食し始める。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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鶏以外にも犬や猿やロバなど様々な動物が登場する映画だが、しかし鶏の扱いは別格で何度も登場し、超現実のサインになる。また、なんと云っても主人公と云っていいだろうペドロという少年が寝台から幽体離脱して見る母親の夢。そしてもう一人の主人公、不良少年のリーダ・ハイポが見る犬の幻想!エンディングの突き放しも最強レベル。ラスト近くのペドロとペドロを捜す母親とのすれ違いあたりは少々作劇臭いが、しかし、ラストの突き放しをより強くすることにつながっている。
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