[コメント] 受取人不明(2001/韓国)
キム・ギドクは言う、日本もオキナワを抱えていて同じだと・・。
ともにフェンスに囲まれた先に星条旗が翻り、街の上空を戦闘機が飛ぶというミスマッチな光景が日常と化した風景。
アメリカを敵として戦った日本。アメリカを友として闘った韓国。理由は違えど結果は似たり寄ったり。
キム・ギドクは本作を反米映画であり、親米映画でもあると言う。その複雑な心情を日本人は共有できる。だが、未だにアメリカの呪縛から逃れられない韓国。その複雑なはけ口として昨今の韓国映画で描かれる「侵略者アメリカ」。
過去70年代の邦画で数多く語られてきた「フェンスの向こうのアメリカ」は、もう今の日本では必要も無くなってしまった。
韓国が対峙しているのが北朝鮮ではなくアメリカであるという皮肉な現代韓国の問題点が本作の微妙な空気感であろうか。日本から独立したはずの韓国がアメリカからの精神的な侵略から独立を果たすのはいったいいつなのだろうか・・
「赦し」ではなく「怨み」。彼等は永遠に被害者なのか。友はいらないのか。
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