コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐(2005/米)

なんて馬鹿野郎なんだ…
ギスジ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







なんという壮絶な、そして哀しい映画なんだ…

オープニング、いきなり共和国と分離主義者の戦いから始まる。シリーズが進むにつれ戦火も激しくなる一方。その戦闘シーンは圧倒的で、いままで観たことのないビジュアルが僕を襲う。ある程度の結末を知っているからなのか、それとも僕が年をとったのか、戦闘シーンに胸が躍らない。周りの戦士達の悲痛な叫びを感じる。周りで撃墜していく戦闘機、バッタバッタなぎ倒されていくクローン・そして兵士達、激化し止められない戦争。架空の話とはいえ、周りでバタバタ死んでいくシーンは大変哀しい。

そして物語はアナキンにへと移行する。 こんなに無知で愚かな若者を、壮大かつドラマチックに描く映画は他に知らない。

僕が見ても、あきらかにうさん臭そうなパルパティーンの口車に乗せられるアナキンに僕は怒りを抑えきれない。強いフォースを持つ者なら何故感じない!パドメの死を感じたからか?マスターの称号を得られなかったからか?馬鹿野郎!この馬鹿野郎のおかげで物語は最悪な結末に展開していく。

勇敢なジェダイ達が、返り討ちに合い死んで行くシーンはもう言葉に出来ない。そして未来を託す、若き、いや幼きジェダイをも殺して行くアナキン。なんという事だろうか、邪悪な空気を感じる大変恐ろしい映像。ヨーダが胸を押さえ苦しんでいるシーンがとても切ない。

そしてオビ・ワンとの決闘、溶岩が流れるなんとも地獄絵図のような場所で、ライトセーバーの重なりあう音が哀しく響く。 顔つきさえ変わり果ててしまったアナキン。それを見たオビ・ワンはどう思ったのだろうか、師匠に向かってライトセーバーを振り回すアナキンを…そしてアナキンはオビ・ワンの手によって倒される。溶岩によって全身が焼かれ見るも無惨な姿に、オビ・ワンは立ち去る。本来なら殺すべきである、ぜひ殺してほしかった。しかしトドメをささない。オビ・ワンの心情を口では言えないが、とどめをささない気持ちがわかる。僕もそのまま立ち去るだろう。

そしてパドメは2人の子を授かり、死ぬ。 アナキンは結局妻を自らの手によって殺したのだ。自分の妻をも守れない男など、ジェダイになんかなれない。パルパティーンに接触しなかったとしても決してジェダイになんかなれない。こんな馬鹿な男に。

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (3 人)いまち ジョー・チップ[*] さいた[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。