よく知った原作を映画化されると辛い。 「原作と映画は別物」をポリシーとしている私にとって、その比較は無意味に等しく、あのエピソードがどうとか、キャラクターがこうとか言うつもりは毛頭ない。 それでも辛い。 面白エピソードをつなぎ合わせて「ストーリーを要約する」制作者の意図が見えてしまう。 表面上の面白エピソードに終始し、この物語の本質的な「面白さ」が捉えられていないところに目が行ってしまう。

その結果、本作は「熱い男のバカバカしい話」に見えてしまう。本当は「バカバカしいほど熱い」話なのに。

本来なら、観客にも「やる気波動（パルス）」が伝わり、「ウォォォ！俺もスクリーンに飛び込んで一緒に戦いてえ！」と思う瞬間こそクライマックスだったはずだ。何がいけないんだろう？役者かな？ 藤岡弘みたいに「無駄に熱い」俳優って最近いないよね。千葉真一とか菅原文太みたいな。 そういうキャスティングこそ必要だったと思うのだが。

あ、堀北真希の制服は可愛かった。うん。