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[コメント] 亡国のイージス(2005/日)

しなければならないこと。
ちわわ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







冒頭で長々と読まれる、憂国の宣言文(あんなのが論文か?)。 これがこの映画のテーマになるのか、と最初は思ったね。

ところが違った。真田を中心とした活劇で終わっている。

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でもそれがこの映画のポイントなんじゃないだろうか? 私たちは日々、いろんな理屈が世の中を突き動かしていることを 理解している。ある瞬間を現在という「場」として理解したときに、 見えてくるのはこういった隠れた理屈だ。

そんなものは百も承知している。しかし同様に明らかなのは、 私たちはそういった理屈をすべて知る必要はない、ということだ。 理解する必要がない理屈も世の中に存在しているのだから。

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国家もまた実はそういった理屈のひとつだと思う。状況によっては 私たちは国家主義にならざるをえない。でも状況によれば、国家なんて どうでもいい。自分自身状況によれば十分国家主義的だ。

しかしたいていの「崇高な理念」は私たちにとって無縁なのも事実。

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それより私たちにはこの場でしなければならないことがある。 この映画で繰り返される、例えば上司への敬語を使えといった 注意とか、殺す前に考えるだろ、なんて発言がそれ。 一見くだらなさそうな部分だが、映画全体を考えると不思議な 味わいを残している。

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評価は、3ないし4。 4にしようかと悩んだが、数多く映画をみていくと たぶんどちらかというと忘れてしまう映画なので3。悪い映画ではない。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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