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[コメント] サヨナラCOLOR(2004/日)

「ずっと憧れでした。」口に出すと安っぽい台詞だが、妄想ならいいか・・・と思ったら・・・
スパルタのキツネ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







医者になったのに自分は決して立派じゃない。愛人がいて援助交際もしているくせに、純愛を知っている。そんな彼の内面。

自分が惚れた彼女には成功した男がいる。その彼も女にだらしない。彼女はそれを知っている。浮気に寛容なのだろうか? 最近、二人の仲は冷えつつあるようだ。彼女には支えが必要だ。自分では役不足だ。彼を改心させなくては。

最初、自分を取り合ってくれなかった彼女も、自分のことを思い出してくれたようだ。徐々に自分を受け入れ、頼ってくるのがわかる。 そして、プロポーズまでしてくれた。最初から変わらぬ、ありのままの自分を選んでくれたのだ。彼女さえ生きてくれれば、もう死んでもいいっ・・・

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完全な妄想世界なので、原田知世がいいし、これもありだな〜と思ってたのですが、ラストでびっくり。 この映画は妄想なんかじゃなかった。もともとリアリティのない話なのに、妄想にすらなっていなかったのだ。 「このラストをやりたい」から始まった結末ありきのストーリー。

妄想にこんな結末要らない。結末に至る過程を何回も思い描くのが妄想でしょう?違います?兎に角、妄想に自分の仏様は要らないっしょ。くどいし、そんなに泣いてほしいの? それなら、あそこで倒れたところで海岸に彼女一人のエンドロールで良かったじゃん。 これは一人死に逝く寂しい男が臨終の場で描く「この世」へのサヨナラ妄想だな。

(評価:★3)

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