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[コメント] わが青春に悔なし(1946/日)

思想的な面が一方的すぎて受け付けにくいけど、原節子の熱演に+2点。
緑雨

可憐でわがままな娘時代、美しい若奥様姿、留置場での変わり果ててゆく様、そして泥にまみれた鬼気迫る野良姿。強くたくましく生きていく女性を大熱演。本当に綺麗な人だ。

最後の方で、幸枝が糸川に対して言う、「(野毛と糸川の)どちらが本当に道を誤ったのか、今にわかるわ」みたいな台詞が印象的。現代になってもどっちが正しかったのかなんて簡単には言えない。その辺を決めつけちゃってるのは時代を考えると仕方が無いのかなあ。そんな強い信念がちょっとうらやましかったりもするけど。

ところで、私の親戚のおじさんに、戦前アメリカに移民してて太平洋戦争開戦直前に帰国した人がいます。当時おじさんは小学生だったんですが、敵国からの帰国者ということだけで、「スパイ」呼ばわりされてずいぶんいじめられたそうです。野毛の家族が村人から酷い迫害を受けるくだりでは、その話を思い出して痛ましく思いました。そんな話が実際いくらでもあったんでしょうね。

(評価:★4)

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