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[コメント] 変身(2005/日)

一応泣けるツボは押さえている。だがこの話、あの映画(小説)の露骨なパクリに見えるのは気のせいか?
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







スペクトルマン』という特撮番組がかつてあった。それを見続けた自分は、あるエピソードで生まれて初めてTVで泣くという経験をする。知恵遅れの青年が、犬の脳手術で天才犬を生み出した医者を知り、自分にもその手術をほどこしてくれと頼み込む。手術は成功し、青年は明晰な頭脳を手に入れる。だが、その手術には恐るべき副作用があった…。

もうお判りですね。そう、『アルジャーノンに花束を』のパクリである。泣けて当然であった。そしてこの映画も、そのくびきから逃れられない。

大体すんなりうまく行ってしまい、手術後も大した障害が残らない脳移植手術など、日本ではまだまだSFの次元の物語である。そして移植した脳に本来の脳細胞が侵食されてゆくなど、サイエンスも凌駕したファンタジーの世界と言わざるを得ない。この点において、純然たるSFである『アルジャーノン』よりも二歩も三歩も後退している。

ここまで酷ければ、2点どころかあるいは…の得点をつけるところなのだが、生憎自分はこの話に弱い。そうして蒼井優が、「どうして?」というくらい徹底的に健気なのである。最後まで主人公を見捨てない彼女はオトコの夢であろう。と、いうことで3点に採点。ただし、悪い人物はあくまで悪く、根性の腐り具合もそれに比例していることと合わせ鏡なのだが。映画の質から言えば人様にはお奨めできない。

(評価:★3)

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