[コメント] 夏の嵐(1954/伊)
賢く貞淑なはずの貴婦人が、苦悩を重ね理性で抗いつつも堕落していく美しさ。没落するものは最後まで悶え、足掻き、抵抗する。これがヴィスコンティの退廃の美。
恋に溺れる貴婦人が最初の方で着ている、小花を髪にもちりばめたドレス姿のスチールをよく見かけるが、抹茶色で濃いグリーンで縁取りしたドレスで、恋人の元へと滑るようにヴェネツィアの街を歩いてゆく姿が秀逸。衣装はやはりピエロ・トージ。『山猫』『ルートヴィヒ』もこの人が衣装を担当。
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