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[コメント] カラビニエ(1963/仏)

「音響」の映画。それは音響が主題となっているというより、少なくとも音響だけはその凄さが誰の目(耳)にも明らかだろうという意味で。ゴダールほど耳の発達した映画作家はそういない。ひとつびとつ丁寧に暴力性が込められた銃撃音を聴いているだけでじゅうぶん楽しめる映画だ。
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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有名無名を問わず、ゴダールの女優はみんな可愛い。この映画における二人の無名女優―私が無知なだけかもしれませんが―ジュネヴィエーヴ・ガレアカトリーヌ・リベロもとっても可愛い。ゴダールはいつも女優の可愛さだけで「映画」が越えるべき最低ラインの突破を確保する。ズルい。

終盤の主人公らが「終戦」と勘違いをする爆音のシーンから戦闘(クーデター?)シーンにかけては素直な活劇的興奮があって大変よい。中盤の森だか林だかのロケーションは実にゴダール的で、というか他のゴダール作品でも見たことがあるような……。『ウイークエンド』かしら?

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ゑぎ[*]

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