[コメント] フライトプラン(2005/米)
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ジョディの娘役の少女が近年稀に見る美少女。ロシア系の端正な面立ちで、絵に描きたい雰囲気。ハリウッドの子役特有のこまっしゃくれた雰囲気も薄く、将来が楽しみ。
機長役のビーン筆頭に、ジョディ以外の役者がただでさえ華が無く存在感が薄いのに、脚本上でも見せ場が無いのに仰天。キャビンアテンダントたちの冷たさもリアリティに欠けて航空会社に訴えられたのも納得。
黒幕演じるサースガードの表面的な演技は露骨で最初から鼻に付くが、特に安っぽく目で演技するのは勘弁願いたい。浅丘ルリ子なんじゃないか?と最後まで疑う程にソックリな裏切りキャビンアテンダントのビーハンが、なんでサースガードと手を組んでるのかも謎(恋人?)。丸顔に団子鼻のジュリア・スタイルズそっくりのクリステンセンも見せ場がないのに思わせぶりにクローズアップするのは辞めてほしい。
唐突にセラピストとして出てくるスカッキの老けっぷりにも、ある意味衝撃を覚える。比べると年を重ねたとは言え、ジョディの骨格がしっかりした彫刻的な美貌が歴然とする。
冒頭に述べたがストーリー自体は飛行機という密室を舞台に、人々の他人への無関心さを利用し少女を誘拐するなど、解りやすくアイディアが練られ素直に面白い。誰も助けてくれず、一人、窮地に立たされてからの頭の回転の速さと、母親の強さを発揮するジョディの演技は非常に自然に見える。もし他の女優だとこうも自然には演じられまい(悲劇性がオーバーになるか勝ち気さが全面に出過ぎ不自然になるはず)。
最後にもうもうと立ちこめる煙の中から少女を抱いて姿を現したジョディには、思わず「お前はシュワルツェネッガーか!」と突っ込みたくもなるがトータルしてスピーディーに見応えのあるエンターテイメント・サスペンスに仕上がっている。 飛行機をモチーフにする映画はハズレが無いなぁ〜と実感。
ラストにあらぬ疑いをむけたアラブ人に対して一言、ジョディに謝って欲しいと思ったものの、思いきり奴にはジョディも殴られてるのでお互い様か?。
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