[コメント] 大人の見る絵本 生れてはみたけれど(1932/日)
子は蜻蛉泣き、親は背中泣き。嗚呼愛しき人々よ。
部外者の侵入により、子どもの社会秩序が乱れ、やがては再構築されていく様と、親と子の些細な綻びが縫合されることで、より深い理解とシンパシーを獲得し関係が修復されていく(と共に、乖離していくのだが)様が、シンクロナイズされ、丁寧に、かつ、そこはかとないペーソスを持って描かれていて秀逸。「面白味」とは、こういう作品の味わいを言うのだろう。
斎藤達雄のあのなんともいえない窮して切ない目。美形の菅原秀雄の存在故に引き立つ突貫小僧の愛くるしさ。吉川満子の良妻賢母振り。嗚呼、愛しき日本人の家族よ。
あと子どもたち。うん、なるほど、ジャイアンとスネ夫の原型発見。のび太君は何処に…
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