[コメント] ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005/米)
家族って・・・
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
一度知ってしまったら忘れられない。過去のものだったらまだしも、目の前であざやかに人を「ぶっ殺す」ところを見てしまったらなおさら。
ラストの家族の晩餐は、拒否しなかったとはいえ「許し」だとは到底思えない。おずおずとした微妙な空気。「この人はいつかまたバイオレンスの記憶を呼び戻され、人をぶっ殺すかもしれない」と疑い続けていくだろう。そうしながら妻や子供は、男を家族として受け入れてくらしていくだろう。男も疑われているのを承知で家族と暮らしていくだろう。
妻はこれからも情熱的に男の肉体を求めることが出来るだろうか? 息子は上目遣いに男を見てしまうのではないだろうか? 幼い娘は家族の空気を感じ取り、どんな風に成長していくのだろうか?
そしてまた、男は、息子が自分を守ってくれるために人をぶっ殺したこと=バイオレンスの歴史が息子にも引き継がれていくかもしれないことにもおびえながら暮らしていくのではないだろうか。
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