子供の頃、砂場で山を作って遊ぶのは楽しかったが、そのあと、石を投げたりして作った山を壊す方がもっと好きだった。(あと片付けは嫌いだった・・・）

この映画をもっとも楽しんだのは、監督のジェームズ･キャメロンだろう。デカイ船を実際に一隻建造し、それを徹底的にぶち壊し、沈める。映画作り(観ること、ではなく)って、20世紀の生んだ最大の娯楽だな。

もちろん巨額のカネをかけて製作する以上、回収しなければいけないし、儲けを約束しないと出資者を募ることも出来ない。だからストーリーはラブロマンスに設定し、主演には若手の人気俳優を起用する。狙いに狙って作って、実際に大成功を収めているのだから、一部の外野がギャースカ言ったところで、キャメロンにはへーともしないだろう。

ディカプリオも本来は演技者として、もっと深みのある作品に出たいという気持ちもあるだろうが、映画界における自分の立場(アイドル的！な)を理解しているのか、求められた役柄をきちんとこなすのだからたいしたものだ。

ウィンスレットだけは(やっぱり)ミス･キャストかなー。このサイトでも書いてる人がいますが、なるほどキャメロンの他の映画のヒロインと共通しているんですね。でも華奢なディカプリオが沈んで頑丈そうなウィンスレットが生き残るのを、｢愛の力｣みたいに描かれると・・・・、確かに笑っちゃう。キャメロンもほんとにラブストーリーが描きたいのだったらそこまで配慮すべきでした。ま、どーでもよかったんだろうけど・・・。

90／100(01/06/23記)