[コメント] Vフォー・ヴェンデッタ(2005/米=独)
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仮面の男「V」の表情なき感情は、恐ろしいくらいに伝わってきた。アクションもキレがあってカッコイイ(ちょっとクライマックスの地下鉄の駅の対決でのスローモーションはやりすぎかも)。しかも一つ一つの行動が芝居がかってて、目を引かずに居られない。
ナタリー・ポートマン演じるイヴィーも可憐で、かつ強く、美しい。
でも、妙に居心地が悪い。世界観としては、「弾圧された人々が、支配者に立ち向かう」という近未来物(今回は「現代」なのか?)で、最近で言えば『リベリオン』『イーオン・フラックス』などがあてはまる。それほど目新しい素材ではなかったが、そこはそれほど問題にはならなかった。何が居心地悪かったか!といえば、「時間の進み方」。
えっと、最初にVとイヴィーが出会ったのは11月4日から5日にかけて。TV局で気を失ったイヴィーをVが屋敷?に連れてきてから、司祭の所にイヴィーがブリブリの格好(ちょっと笑った!)で訪ねて、逃げ出すまでに「何日間?」。そこからコーラン持ってた司会者?ゴードンに所に逃げて、パロディー放送のあと、男が殺され、イヴィーが連れ去られ、剃髪され、監禁され、拷問され、開放されるまで「何日間?」。このあたり確か議長が、「あと3百4十何日で・・・」とかいってたけど、あれ?たった半月だったの?。
イメージ的には最初のVの屋敷で10日ぐらい。ゴードンの家で一ヶ月ぐらい。監禁拷問で半月ぐらい。開放はクリスマスか新年ぐらいの頃かと思ったんだけど。いずれにしてもイヴィーは薄着で、11月とか12月って感じではなかったのは確かだけど。
心に訴えかけてこなかったのは、時間の進み方のせいじゃないんだけど、イヴィーにも「見せ場」が欲しかったのと、冒頭でVが彼女の名前を聞いたときの反応が判りにくかった(ヴィーとイヴィーっていう語呂だけ?)。あと手紙の理由と、過去の感染事故。第三次世界大戦とサドラーの台頭は関係がないと思うし、収容所での研究も活かされていたと思えない。
俳優の演技、アクション、キャラクター、造形などは満点つけてもいいのに、自分でもビックリの3点です。
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