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[コメント] キャッチ ア ウェーブ(2006/日)

大洋(三浦春馬)のバイバイの手の振り方が異常におかしなことと、ニック(三船力也)とその取り巻きがヘタレ過ぎる点を除けば、日本で過去一番ちゃんとした(笑)サーフィンムービー。なぜなら・・・(レヴューはネタバレ)。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







なぜなら・・・ジェリーロペスの言葉「自然をリスペクトしなさい。自然を愛する者をリスペクトしなさい。自然を守っている者をリスペクトしなさい。」の精神を貫いているから。詳細は後述。

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まずは、加藤ローサ演じるジュリアが可愛いかったっ。

彼女の波乗りシーンを吹替えたのが、僕の大好きな杉山知世プロなことも嬉しかったっ。

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さて、この映画。

「高校生3人組(ナンパ×2+真面目×1)のひと夏の出来事」

「可愛い女の子との出会い」

「台風の大波でのメイク対決」

竹中直人演じるレジェンド師匠」

という、極めて邦画にありがちな設定のオンパレードで観る気を失せさせてくれる。

確かにありがちな設定なんだけど、過去のサーフィンムービーと違うところもたくさんある。

例えば、「波乗りかっけーけど沖に出るのも一苦労」ってことがちゃんと描かれている点。実際、海での撮影のほとんどの時間、水中カメラが海水の中で七転八倒してる。

それに、最後の大波対決では2人ともが波に飲まれて爆沈する点。 「自然をリスペクトしてないあんたたち2人とも負け」ってオチはメチャ新鮮で尚且つ当たり前だろって感じで、いいと思えた。

これが従来の邦画だと(波乗りを始めて数週間のテケであるはずの)大洋君は(彼女を守るため、サーフショップのオヤジの死んだ息子の代わりに、などの言い訳を背負わされて)間違いなく奇跡的なボトムターンからのオフザリップを決める筈だ。

僕もそういうふざけた展開なら間違いなく1点しか付けなかった。 「波乗りを舐めんなよ」と『稲村ジェーン』よろしく扱下ろすつもりだった。

その辺りが丁寧に描かれている点が非常に好感が持てた。

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途中挿入されるDefTechのサウンドと豪華プロサーファーの競演も観てて楽しかったし、One-Man,One-Wave という当たり前なルールや Beach Clean の精神などもちゃんと盛り込んでいる辺りもいいんじゃない?って思った。

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でも観終わった後にいくつかの不満も出てきた。

いい加減竹中直人頼みはやめて、後任を発掘するなり育てるなりしようよって点。

今回の映画は彼である必要性はあまりない。

マイク真木を用いて映画に重みを持たすもよし、竹中の後任を育てる意味で唐沢寿明辺りを起用しても良かったのでは、と思った。

でないと不謹慎ながら(笑)、「今竹中直人が死んだら邦画作れないっしょ?」って思っちゃうんだよなぁ。

もう一点。ジュリアが、「自然をリスペクト云々」言った直後に、大洋の勇気を褒め称える台詞に違和感を感じちゃった。もう少し時間軸をずらして後日談とかで伝えてほしかったなってこと。

でも、映画自体は楽しかったよ。総合3.4点で四捨五入して3点だ。

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明日行く。僕も海行く。 まだ朝は海水が冷たいからフルスーツとグローブで行く。

若い奴らにはまだまだ負けてらんないもんね。

2006.4.28-試写会観賞直後の感想です。

(評価:★3)

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