[コメント] ぼくを葬〈おく〉る(2005/仏)
現代フランス映画界の期待を一身に背負うフランソワ・オゾンが、そんな周囲のプレッシャーに負けちゃった作品。こんな作品を撮るには30年早い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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今やフランソワ・オゾンをおいてフランス映画を語るべくもないのだが、本作品はまだ撮るには早すぎた作品。
オゾンが、常に生と死と若さと老いを見つめ続けた作家であることは言うまでもないが、若く美しきメルビル・プポーに自らのインカネーションを託して、自叙伝語りを始めてしまったかのような印象が強く残るのだ。
今作品でもジャンヌ・モローが重ねた年月は、作中人物を超えて何かを訴えかけるものでもあったし、これまでの作品でも然りである。
オゾンは、彼なりに自らの来し方行く末を思いこうした作品を綴ったと推測するが、まだ自らに帰る時期ではない。真摯にかつシニックに彼の追い求めるテーマを描き続けて欲しいと思う。オゾンしかいないのだから。
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