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[コメント] 父ありき(1942/日)

これも『東京物語』だ。小津の映画は多くの意味で自作の反復に溢れかえっているのだが、『東京物語』はこの『父ありき』の裏返しだ。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 反復ということで云えば『浮草物語』で坂本武三井弘次の親子によって演じられた渓流釣りシーンとそっくり同じ演出がこの映画の笠智衆佐野周二親子で繰り返されている。

 笠智衆の記念すべき主演第一作。この人はとても器用な役者だったとは思えないが、その朴訥さがいい。唐突に倒れるシーンの演技なんかも不器用な彼が演じるからこそのインパクトがある。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)甘崎庵[*]

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