[コメント] フラガール(2006/日)
何一つ新しい手法のないこの映画に、なぜこれほど感動できるのだろう。
それはつまり、映画を作るということが、そこに終結する人々のパワーにとって成し遂げられるものだからなのだろう。そう思う。
かつて映画は色々な色彩と色々なストーリーによって組み立てられ、色々な感動の種類をもたらしてくれた。しかし、これが今も非常にオーソドックスな方法でもたらされることに感動し安堵する。
この映画の出処は、きっと『ウォーターボーイズ』だったり『スウィングガールズ』だったりすのだろうが、あの手法を使って、かつて東北で一世を風靡した「常磐ハワイアンセンター」であることが嬉しい。そしてその時代。昭和40年代のあの時代。あの時代を見事に再現し、映画にしてくれた。『三丁目の夕日』につながる価値を見出す。
そして出演する巧みな役者陣。
これだけ価値のあるものをそろえれば映画としてはオーソドックスであって良いと思う。特別奇抜である必要もなく、そして特別な工夫も必要ない。ただ、そこに集う人々の意気込みとパワーがあれば十分映画は成り立つ。そしてこれだけの感動を呼び起こすことができるのだ。
涙なくしては見ることができない映画。
そしてあの時代を呼び起こす見事さ。
そしてここに集う人々の美しさ。
いずれも最高の演出であったとい得る。
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